IEEE ACCESSに1件採択

IEEE ACCESSに下記の論文が採択されました。

この論文は、1次元センサー信号を用いた人間活動認識(HAR)における従来のスライディングウィンドウ手法の課題を解決するために、新しいアプローチを提案しています。従来手法では、固定サイズのフレームに分割して分類を行いますが、複数の活動が混在するウィンドウや最適なウィンドウ長の決定、計算コストの増大といった問題がありました。

そこで本研究では、スライディングウィンドウを使わない「グリッド遷移ラベリング」という手法を導入しました。この手法は、2次元画像の物体検出から着想を得ており、活動間の遷移を「オブジェクト」として扱います。信号セグメントを複数のグリッドに分割し、各グリッドに遷移の有無や周囲の活動クラスをラベル付けすることで、すべてのサンプル点を効率的に認識できます。

UCI HAPTとWISDMの2つのデータセットで評価した結果、精度はそれぞれ0.930と0.939を達成し、既存のスライディングウィンドウ非依存手法(FCNやU-Net)を上回りました。また、推論時の計算コストも大幅に削減でき、スマートウォッチやスマートフォンなどのエッジデバイスでの利用に適しています。

Gangkai Li; Yugo Nakamura; Hyuckjin Choi; Shogo Fukushima; Yutaka Arakawa

Human Activity Recognition From 1-D Motion Signal Based on Grid Transition Labeling Journal Article

In: IEEE ACCESS, vol. 13, pp. 203723 - 203735, 2025.

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