第29回日本バーチャルリアリティ学会大会・参加報告（古谷佳輝）

学会情報

発表概要

タイトル

仰臥位でのVR体験向け非装着型空中浮遊HMDの基礎検討

著者

古谷佳輝、矢作優知、菊池知世、余合彩子、清川清、福嶋政期

内容

[概要]

HMDの普及に伴って様々なVR空間の使い方がユーザによって開拓されている．本研究ではそのうち，「VR睡眠」をはじめとする，仰臥位でVRコンテンツを体験する場面に注目する．従来のHMDは頭部に直接デバイスを装着する必要があるため顔の圧迫感や寝返りの打ちにくさが体験の妨げになっている．そこで本研究では奥行反転が起こらない再帰透過光学系であるTRISFERと回転鏡を用いて頭部にデバイスを装着せずにVRコンテンツを体験できるシステムを提案する．さらにプロトタイプの製作を通して検討した設計パラメータ同士の影響を報告する．

[予稿]

3E2-01.pdf (vrsj.org)

指摘内容

• 空中像の奥に見える迷光が気になる。RT-Plateに反射防止フィルムを貼ったらよいのでは？

• 真横も見えたほうがVR睡眠的にはうれしい。横の景色を周辺視野でしか見ないのなら立体感の追及はせず、フラットディスプレイでもいいかも。

• MRIで使える。VR空間にいるときの脳波を取りたい需要が結構ある。

• 眼球の回転にも追従してほしい。

• 網膜プロジェクションもこの方式でできるんじゃないか。

体験記

今回は口頭発表に加え、ポスター発表とデモ発表をしたため、準備から当日までかなり忙しい学会だった。

その分たくさんのフィードバックをいただくことができ、有意義な日となった。

同時開催されていたIVRCでは魅力的な展示が多かった。作品だけでなく、見せ方にもこだわった展示がたくさんあり、とても良い刺激になった。